名所から穴場まで、山梨のおすすめ紅葉スポット
山梨県は、周囲を山で囲まれた自然豊かな県です。
10月に入るとその山々が赤や黄色に色づき始め、秋が深まるにつれ澄んだ空気の中、木々が色鮮やかに映えてきます。
紅葉と富士山や八ヶ岳、南アルプス等との美しいコラボレーションも山梨ならではの絶景です。
今回は、そんな山梨県のおすすめ紅葉スポットを、人気の名所から穴場まで紹介したいと思います。
昇仙峡(甲府市)
昇仙峡は国の特別名勝地に指定され、日本一の渓谷美として知られています。
渓谷沿いは遊歩道が整備されていて、花崗岩が削り取られた白い岩肌の奇岩と、紅葉の木々のコントラストがきれいな人気のスポットです。
遊歩道は約6キロにわたりますが、15分のお散歩コースから、30分のウオーキングコース、1時間15分の本格的トレッキングコースと、色々選んで紅葉を楽しむことができます。
例年の見頃:10月下旬~11月下旬
紅葉祭り:「昇仙峡竹あかり」 例年11月中旬開催 ライトアップあり
住所:山梨県甲府市猪狩町[地図を見る]
アクセス:電車 JR甲府駅からバスで約30分「天神森」下車、車 中央自動車道甲府ICから約40分
駐車場:無料
問い合わせ先:昇仙峡観光協会[web] 電話番号 055-287-2158
また、昇仙峡には近くに世界初の影絵の美術館としてギネスにも掲載されている一風変わった美術館もあります。
河口湖 もみじ回廊(富士河口湖町)
河口湖の北岸は通称「もみじ街道」と呼ばれ、色鮮やかな紅葉と富士山を堪能できるスポットが何カ所もあります。
中でも古木のもみじが約60本並ぶ「もみじ回廊」は夜間のライトアップ(日没~午後10時)もあります。
毎年、11月には紅葉まつりが開催され、無料の臨時駐車場も増設されます。
ただし、人気の観光地ですので、特に土・日の昼前から午後3時頃までとライトアップの日没から午後7時頃はかなりの渋滞や混雑が予想されます。
ゆっくり鑑賞したい人は、その時間帯を避けるか、河口湖駅前からの周遊バスまたはシャトルバスを利用するのもよいでしょう。
またもみじ回廊まで少し歩いても、河口湖美術館近くの臨時駐車場に置いて湖畔を散策しながら鑑賞するのもおすすめです。
例年の見頃:11月上旬~11月中旬
紅葉祭り:「富士河口湖紅葉まつり」2018年11月1日(木)~23日(金) 午前9時~午後7時 ライトアップあり(日没~午後10時)
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町河口[地図を見る]
アクセス:電車 富士急行線河口湖駅 河口湖周遊バス約20分「久保田一竹美術館」下車
車 中央自動車道河口湖ICから約15分
駐車場:紅葉まつり開催期間は無料駐車場あり
問い合わせ先:河口湖ネット[web]
富士河口湖町観光連盟[web] 電話番号 0555-28-5177
西沢渓谷(山梨市)
西沢渓谷には「日本の滝百選」にも選ばれた「七ツ釜五段の滝」をはじめ、数多くの滝があり、その渓谷の美しさは四季を通して人気があります。
特に紅葉の時期の赤や黄色と、滝のエメラルドグリーンとのコントラストは心奪われる美しさです。
渓谷の入り口付近でも紅葉は充分味わうことができますが、1周約4時間ほどのトレッキングコースは変化に富んだ景観でいっそう自然を満喫することができます。
ただし、遊歩道は整備されていますが、標高差もあり、途中滑りやすく危険な個所もあるためハイヒールはもちろんスニーカーも厳禁、トレッキングシューズか登山靴をおすすめします。
また、かっぱや軍手、飲料水やお弁当など登山のつもりで用意していったほうがよいでしょう。
紅葉の時期の休日はかなりの混雑が予想されますので、平日か休日でも朝8時前には到着していると、駐車場も空いていてゆっくり眺めることができるようです。
例年の見頃:10月中旬~11月中旬
住所:山梨県山梨市三富川浦[地図を見る]
アクセス:電車 JR山梨市駅からバス約60分「西沢渓谷入り口」下車、
車 中央自動車道 勝沼ICから約50分
駐車場:市営駐車場、道の駅みとみ(紅葉シーズンは有料)
問い合わせ先:山梨市観光協会[web] 電話番号 0553-22-1111
八ヶ岳高原 東沢大橋(北杜市)
自生する樹木の多い八ヶ岳エリアはこの時期どこに行っても、きれいな紅葉を鑑賞することができる名所。
そんな中でも、特におすすめしたいのは八ヶ岳高原ラインの東沢大橋、東沢渓谷にかかる長さ90mの赤いアーチの橋です。
雄大な八ヶ岳を背景にした赤い橋は、緑深い夏の木々にも映えますが、燃えるような紅葉の中に浮かびあがる赤い橋もまた胸躍る絶景です。
東沢大橋は、橋の東側に展望台駐車場があり、車を停めて紅葉を鑑賞することができます。
このエリアには、「川俣川渓谷」や「美し森」「八ヶ岳高原大橋」など他にもたくさんの紅葉の名所があり、また天気が良ければ遠くに富士山を望める場所もあるので、秋を二倍楽しむことができます。
例年の見頃:10月中旬~11月上旬
住所:山梨県北杜市大泉西井出[地図を見る]
アクセス:車 中央自動車道長坂ICまたは須玉ICから約25分、電車 JR小海線清里駅より タクシー約10分(期間限定のピクニックバスも運行)
問い合わせ先:北杜市観光協会[web] 電話番号 0551-30-7866
伊奈ヶ湖(南アルプス市)【穴場】
伊奈ヶ湖は、南アルプス市櫛形山の中腹にある人造湖で、北伊奈ヶ湖と南伊奈ヶ湖に分かれています。
周辺は「県民の森」として整備されていて、小さな湖を一周できる遊歩道があります。
湖に覆いかぶさるようなカエデやミズナラは、秋が深まると深紅に染まり、その姿を湖面に映し出します。
湖には、白鳥も棲み「白鳥の湖」さながらの風景に心癒されること間違いありません。
伊奈ヶ湖は、これまでの紅葉スポットと比較すると穴場とも言える場所で、静かに湖畔を散策しながら紅葉を愛でることができます。
例年の見頃:10月中旬~11月中旬
紅葉祭り:「伊奈ヶ湖紅葉祭」2018年11月3日(土)午前10時から午後3時まで、エコパ伊奈ヶ湖にて
駐車場:無料、紅葉祭の時は、南アルプス市役所からシャトルバス
住所:山梨南アルプス市上市之瀬[地図を見る]
アクセス:車 中部横断自動車道南アルプスICから約25分、電車 JR身延線東花輪駅からタクシーで約40分
問い合わせ先:南アルプス市役所観光商工課[web] 電話番号 055-282-6294
猿橋(大月市)
猿橋(さるはし)は大月市の桂川にかかる橋で、「日本三奇橋」の一つとして国の名勝に指定されています。
猿橋には橋脚がなく、両岸から張り出す四層のはね木が折り重なるように橋を支えるという珍しい構造をしています。
その昔、猿が弓のように連なって向こう岸に渡ったことににヒントを得たという言い伝えが残っていて、江戸時代には浮世絵師・歌川広重にも描かれています。
深い渓谷にかかる猿橋に、両岸から赤や黄色のモミジやイチョウが彩りを添える景観は、見応えがあります。
猿橋は東京からのアクセスもよく、特に八王子などからは1時間もかからずに来ることができます。
例年の見頃:11月上旬~11月下旬
住所:山梨県大月市猿橋町猿橋[地図を見る]
アクセス:電車 JR中央本線猿橋駅徒歩20分、車 中央自動車道大月ICから約15分
駐車場:無料(周辺に4箇所、ただしシーズンは混雑するので早めの到着を)
問い合わせ先:大月市観光協会[web] 電話番号 0554-22-2942
みずがき湖(北杜市)【穴場】
塩川ダムの人造湖「みずがき湖」は山々に囲まれた静かな湖で、それほど人も多くない穴場のスポットです。
紅葉の時期には、湖にかかる白いアーチ型の「鹿鳴橋大橋」と、赤や黄色の紅葉が織りなすダイナミックな景観が見事です。
湖畔を一周(約4km)できる散策コースでは、鳥のさえずりを聞きながら、湖面に映る紅葉の鑑賞を。また、ドライブには、ここからクリスタルラインを上って瑞牆山(みずがきやま)まで行くコースがおすすめです。
更に「みずがき湖」の近くには「増富ラジウム温泉」もありますので、紅葉を楽しんだ後は温泉で疲れを癒すのもよいでしょう。
例年の見頃:10月下旬~11月中旬
住所:山梨県北杜市須玉町比志[地図を見る]
アクセス:車 中央自動車道須玉ICから約30分、電車 JR中央本線韮崎駅から「増冨温泉」行きバス約50分「塩川」下車
駐車場:無料
問い合わせ先:北杜市観光協会[web] 電話番号 0551-30-7866
旭日丘緑地公園(山中湖村)
山中湖周辺も富士山と紅葉のコラボレーションが楽しめるポイントがいくつかあります。
特に人気なのが「旭日丘緑地公園」です。
毎年、紅葉の見頃に合わせて約600m続く「紅葉回廊」をライトアップする「夕焼けの渚・紅葉まつり」では、真っ赤に色づいたモミジやサクラ、ツツジなどが湖面に映り、ロマンティックな雰囲気です。
公園内にはテーブル付きベンチも整備されているので、ゆっくり散策を楽しむことができます。
例年の見頃:10月中旬~11月中旬
紅葉祭り:「夕焼けの渚・紅葉まつり」2018年10月26日(金)~11月11日(日) ライトアップあり(午後4時30分~午後9時)
住所:山梨県南都留郡山中湖村平野506-296[地図を見る]
アクセス:車 東富士五湖道路山中湖ICから約10分
電車 富士急行線「富士山駅」から「旭日丘方面」行きバス約30分「旭日丘」下車徒歩10分
駐車場:無料(昼頃から混雑予想、早めの到着を)
四尾連湖(市川三郷町)【穴場】
市川三郷町にある「四尾連湖(しびれこ)」は、いまだ手つかずの自然が残る神秘な湖で、穴場の紅葉スポットです。
四尾連湖は湧水の湖なので透明度が高く、四季を通じて美しい景観を見せてくれます。
特に秋は鏡のように静かな湖面に色とりどりの木々が映り込み、訪れる人を魅了します。
湖畔の周りは遊歩道が整備されていて、1周15分くらいの散策をすることができ、「水明荘」「龍雲荘」という二つの山荘を拠点に、キャンプやBBQ、ウオータースポーツなども楽しめます。
例年の見頃:10月下旬~11月中旬
住所:山梨県西八代郡市川三郷町山保3470[地図を見る]
アクセス:車 中央自動車道甲府南ICから約50分または、中部横断自動車道増穂ICから約40分、電車 JR身延線市川大門駅からタクシーで約30分
駐車場:400円(1日)
芸術の森公園(甲府市)
甲府市にある芸術の森公園には、「山梨県立美術館」と「山梨県立文学館」があります。
無料で入園できる公園内には、バラ園や日本庭園、ボタン園など手入れの行き届いた庭園が広がり、四季折々に楽しむことができます。
この時期、秋が深まるにつれ、駐車場のイチョウ並木は黄金色に輝き、赤いモミジが公園に彩りを添えます。
また公園内には「岡本太郎」や「ロダン」などの彫刻が随所に配置され、紅葉のみならず「芸術の秋」も一緒に味わうことができます。
公園内の「山梨県立美術館」は、「ミレー」の美術館として世界的に有名な美術館なのでミレーの本物の絵画を堪能できます。
天気が良いと公園から、富士山や八ヶ岳、南アルプス等の山々を望むこともできます。
例年の見頃:10月中旬~11月下旬
住所:山梨県甲府市貢川1-5-35[地図を見る]
アクセス:電車 JR中央本線甲府駅からバス約15分、車 中央自動車場甲府昭和ICから約10分
駐車場:無料
福士川渓谷(南部町)【穴場】
静岡県との県境に近い「福士川(ふくしがわ)渓谷」は、南アルプスを源流とする福士川の上流域にある、穴場の紅葉スポットです。
渓谷沿いの東海自然歩道を行くと、「七ツ釜の滝」「風吹きの滝」などの滝を見ることができ、周辺に自生するヤマモミジやナラ、ケヤキなどの紅葉のグラデーションは見事です。
近くの町営日帰り温泉「奥山温泉」の露天風呂で、山々の紅葉を眺めてゆったり過ごすと日常の疲れも吹き飛ぶでしょう。
例年の見頃:11月中旬~12月上旬
紅葉祭り:奥山温泉紅葉祭り 毎年11月23日予定
住所:山梨県南巨摩郡南部町福士[地図を見る]
アクセス:車 東名高速清水ICから約1時間、電車 JR身延線井出駅から車で約40分
問い合わせ先:南部町役場産業振興課[web]電話番号0556-64-3116
大柳川渓谷(富士川町)【穴場】
富士川町にある大柳川(おおやながわ)渓谷も、まだそれほど知られていない穴場の紅葉スポットです。
渓谷には、大小10本の吊り橋と5つの滝があり、紅葉を眺めながら2種類のトレッキングコースでめぐることができます。
コースには所要時間約40分の「のんびり散策コース」と約90分の「気合の滝めぐりコース」とがあり、本格的な気合のコースに挑戦する場合は、トレッキングシューズなどの装備を万全にして行かれる方がよいでしょう。
渓谷に点在する滝も素晴らしいですが、途中にかかる吊り橋もまた楽しいです。
吊り橋には、全長約70m、くの字に曲がる「龍仙橋」や途中見晴らし台のある「龍神橋」など珍しい吊り橋があり、そこからの紅葉の景観は格別です。
近くには、郷土料理が味わえる「つくたべかん」や、温泉場が3箇所あり、散策後の休憩や立ち寄りにちょうど良いです。
例年の見頃:10月下旬~11月下旬
紅葉祭り:大柳川やすらぎの里もみじ祭り 2018年11月18日(日)大柳川やすらぎ水辺公園
住所:山梨県南巨摩郡富士川町十谷[地図を見る]
アクセス:車 中部横断自動車道増穂ICから約30分、電車 JR身延線鰍沢口駅からバス約30分
問い合わせ先:富士川町役場産業振興課 電話番号 0556-22-7202
富士川町観光物産協会[web]
まとめ
今回は、人気の名所から穴場まで幅広く山梨のおすすめ紅葉スポットを紹介しました。
山梨は山や渓谷が多いため、たいていどこに行っても自然が織りなす秋の色どりを堪能することができます。
特に秋から冬にかけては空気も澄み、晴れればかなりの確率で富士山や八ヶ岳など美しい山々を見ることができます。
また、山梨のほとんどの市町村には温泉施設がいくつかありますので、紅葉とセットで楽しむことができるのも魅力です。