山梨の「桃パフェ」めぐり
山梨県の魅力の一つに、その豊かな自然ときれいな水によって育まれる美味しい果物があります。山梨の「桃パフェ」めぐり
そんなフルーツ王国山梨のなかでも、特に夏にいちばんのおすすめといったらなんといっても「桃」です。
山梨県の桃は、栽培面積・収穫量ともに日本一を誇り、種類も80種類以上もあります。
水はけのよい土地と、日照時間、昼夜の気温差などの好条件のもと、山梨県産の桃は、甘くて艶も良くとてもジューシー。
今日は、そんな山梨の採れたて新鮮な桃をふんだんに使った自家農園直営カフェの、夏におすすめのスイーツ「桃パフェ」を紹介したいと思います。
今回取り上げた農園は、栽培方法にこだわって栽培している桃を使用していて皮ごと美味しくいただけるカフェばかりです。
甲斐路フルーツ中西農園 ピーチカフェなかにし(笛吹市)
まず最初にご紹介するのは、桃農家「甲斐路フルーツ中西農園」直営のカフェ「ピーチカフェなかにし」の桃パフェです。
パフェの名前は「麗しの夏パフェ」。
桃は、皮つきと皮をむいたものと交互にのっていますが、県外からのお客さんは、皮ごと食べることに抵抗があるようです。
個人的には桃は皮と実のあいだが一番美味しいと思うので、よかったらぜひぜひ試してみて下さい。
でも、もしどうしても抵抗があるようならあらかじめお店のマスターにお願いすれば全部皮をむいてくれるのでご安心を。
パフェは、何層にもなっていて、生の桃の下には、バニラアイス、甘く煮たコンポート、ホイップクリーム、桃ゼリー、グラニテ(桃の芯を甘く煮て氷らせたもの)と、味と食感を確認しながら食べるのがまた楽しみです。
桃はその日によって種類が変わり、この日は、「白鳳(はくほう)」でした。
お店のカウンターに、その日の品種が表示されます。
桃の種類は全部で11種類、9月まで色々な桃の、様々な味と食感が味わえます。
この「麗しの夏パフェ」に出会える「ピーチカフェなかにし」は、山梨県の中でも一番の桃の本場、笛吹市一宮町にあります。
有名店なので、夏季シーズン(7月~9月)の休日は何時間か順番待ちしなければなりませんが、平日の火・木曜は比較的入りやすいそうです。
私は火曜日の午前10時ちょっと過ぎに行きました。すぐに入れましたが、既に3組ほど先客が来ていました。
店内は、静かでこじんまりとしていて、とてもおしゃれな雰囲気です。
テラス席もありますが、さすがに桃の最盛期は真夏なので、店内のほうが落ち着くかもしれませんね。
カフェなので、こだわりのコーヒーはもちろん、ピーチブレッドやピーチピザなども頂けます。
そして、嬉しいことに「ピーチカフェなかにし」は夏季限定でなく、10月~4月も営業していて、冬でも桃パフェが堪能できます。
自家加工した桃のコンポートを使った「大人の冬パフェ」です。
また、10月からはランチメニューもあり、メニューのなかでも桃カレーは人気です。
カフェの隣では桃の直売も行なっていて、もぎたての桃を購入、発送することもできるのでお土産にも最適です。
ピーチカフェなかにし[web]甲斐路フルーツ中西農園[web]
住所:山梨県笛吹市一宮町末木544-1 [MAP]
電話番号:0553-47-1948
営業時間:6月~9月(夏季メニュー) 10月~4月(冬季メニュー)
10:00~17:00 定休日 水曜日
ピーチ専科ヤマシタ 桃の家カフェ ラ・ぺスカ(山梨市)
次にご紹介するのは、山梨市にある「ピーチ専科ヤマシタ(農業生産法人)」が経営する期間限定(6月中旬~9月)の「カフェ ラ・ぺスカ」。
このお店で大人気の桃パフェが、桃をたっぷり使用した「ピーチジュエル」です。
この日は、「一宮白桃(いちのみやはくとう)」という種類の桃を使っていました。営業期間の6月中旬から9月までに、なんと約50種類の桃を使用しています(桃の種類によって多少値段の違いがあるようです)。
見た目のボリュームがすごいですよね。桃がグラス一杯に盛り込まれた桃パフェは、さすが自家農園カフェならではの贅沢さです。
一口目から、柔らかいトロッとした白桃の甘さが絶品です。
パフェのなかには桃のジェラート、桃のジュレにコンポートと、まさに桃づくしで、シナモンの香りのするクッキーが、ちょうどよいアクセントになっています。
そして、このカフェでもう一品おすすめしたいスイーツが、「ピーチソレイユ」です。
今年は今までの「ピーチソレイユ」より進化し、桃を二つ丸ごと使っているそうです。
その名の通り、「ソレイユ(フランス語で〈太陽〉)」に見立て、真ん中にチョコレートジェラート、周りにパイ生地とココアメレンゲ、そこに二個分の桃と、それぞれが縦に三層入っています。
どちらも、昼食替わりになるくらいのボリュームで、桃好きにはたまらないおすすめのスイーツです。
他にも、ピーチパイやスムージー、桃の紅茶など、メニューも豊富ですので、何人かでシェアするのもいいかもしれません。
有名店なので、県内外からたくさんのお客さんが訪れ、土日は数時間待ちということもあります。
平日の水曜日は比較的入りやすいそうですが、もし混雑していたら、順番待ち用紙に名前だけ記入して所要時間をお店の人に確認して外出することもできます。
私が訪問したのは7月最終の金曜日でしたので、朝から大分混んでいましたが、ちょうど連日の猛暑も一区切り。
桃畑のなかを通り抜ける風が心地よく、日陰の待合席も整っていて1時間ほどが苦にならずに待つことができました。
お店の方も、熱中症予防の為の飲み水をサービスしてくれたり、ミストシャワーを設置したり、とても親切でした。
また、ジェラートショップが外に併設されていて、色々な品種の桃のジェラートが楽しめるので、待ち時間の間に先にジェラートだけ味わうのもよいでしょう。
もちろん農園直売の桃や、ジュース、ジャムなどもあり、その他ぶどうの時期になると色々な種類のぶどうの販売もあります。
桃やぶどうは、近くのJAの共選所でもお手ごろな値段で購入することができます。
ピーチ専科ヤマシタ・桃の家カフェ ラ・ぺスカ[web]
住所:山梨県山梨市正徳寺1131-1 [MAP]
電話番号:0553-228899
営業時間:平日10:00~17:00 土日祝10:00~17:30
※9月から全日17:00まで
定休日:6.7.8月 月曜日(祝日は翌日) 9.10月 水曜日
やまなし内藤農園 グリーンテーブルカフェ(山梨市)
同じく山梨市にある「やまなし内藤農園」が経営する期間限定(7月〜9月)のカフェ「グリーンテーブルカフェ」も桃パフェもおすすめです。
こちらの桃パフェは、内藤農園のブランド桃「ジュエリーピーチ」をふんだんに使った「スペシャル桃パフェ」です。
使用しているブランド桃の「ジュエリーピーチ」は、宝石のように美しく、つやのある鮮やかな紅色をした桃です。
一口目で口いっぱいに広がる濃厚な味わいは、その色づきを裏切りません。
次に食べる生クリームとアイスクリームのひんやりとした冷たさと甘さが、決して桃の甘さを打ち消しません。
さらに桃のコンポートとコーンフレーク、スポンジが食感を楽しませてくれます。
もう一つ、ふわふわのかき氷に自家製桃シロップをたっぷりかけ、「ジュエリーピーチ」をあしらった、「ジュエリーピーチスペシャル」も真夏の時期にはおすすめです。
グリーンテーブルカフェのメニューには、スイーツだけでなくピザやカレーなどの軽食、桃づくしランチセット(ピーチネクター、桃と生ハムの冷静パスタ、農園サラダ、おみやげの桃)などもあります。
また、予約制ですが、採れたての桃食べ放題(1時間)もできます(もちろん全てオリジナルブランド桃「ジュエリーピーチ」です)。
ちなみに、私はこの日はもう一品、夏野菜のピザを注文しました。
やまなし内藤農園は、環境にやさしいエコファーマーの認定を受け、山梨県のなかでも農薬の使用量が少ない農園です。
グリーンテーブルカフェは、その農園の桃畑のなかに広がる開放的なカフェです。
屋内にも数席ありますが、猛暑でなければ広い農園のテーブルをおすすめします。
テントがついた簡易な席ですが、足元には木のチップが敷き詰められているので、足にも優しく子どもたちが歩き回っても安心です。
この日は平日だったためか、幸いそれほど混んではおらず、周辺の畑を渡る風を受けながらのんびりとランチやデザートを楽しむことができました。
お会計を済ませると、お店の方が「暑いなかお越しくださって」と桃ジャムをお土産にくれました。
猛暑の日やお待たせしてしまったときなどに頂けるようでラッキーでした。
やまなし内藤農園 グリーンテーブルカフェ[web]
住所:山梨県山梨市三ケ所185-1[MAP]
電話番号:0553-34-9030
オープン期間:7月1日~9月末日
営業時間:9:30~16:30
期間中無休
農園直営カフェの魅力
どのお店も農園直営だけあって桃の美味しさは絶品です。
その日の朝採れた新鮮な桃は、完熟でも適度に硬さがあり(鮮度がある桃はじつは硬くて甘いんです)、その上とてもみずみずしい一品。
桃の種類も豊富なので、時期によって出されるパフェも味や食感に違いがあり、その違いを楽しむためにリピーターも多いそうです。
山梨で桃パフェを食べるなら、農園の直営カフェがおすすめです。