Yamanashi / Japan

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美術館めぐり

山梨県立美術館〜駐車場、お土産、カフェ情報〜(甲府市)

山梨県立美術館(甲府市)

山梨県立美術館正面

甲府市にある山梨県立美術館は、1978年の開館以来、「ミレーの美術館」として親しまれてきました。

落ち着いたシックな赤色が基調の建物を設計したのは、建築家の前川國男

前川國男は、ル・コルビュジエに弟子入りし、戦後の日本におけるモダニズム建築の旗手として活躍した建築家。外観は開館から数十年が経過した現在でも古臭さを感じさせません。

県立美術館には、フランスの19世紀の画家ジャン=フランソワ・ミレーの代表作である『種をまく人』や『落ち穂拾い、夏』を始め、自然主義的な風景画を描いたバルビゾン派の画家、また山梨県にゆかりの芸術家の作品など約1万点が所蔵されています。

山梨県立美術館PR動画「種をまく 世界がひらく」

美術館の場所は甲府駅からは少し遠いものの、のんびりと鑑賞できる写実的で厳かな風景画や、富士山も含め庭の公園から眺める山々の風景が魅力。

また、山梨県にゆかりのある作家たち(樋口一葉や芥川龍之介など)の直筆原稿や手紙、愛用品や写真といった資料を展示する山梨県立文学館も隣接され、甲府市内でおすすめの観光スポットです。

以下、山梨県立美術館への行き方や駐車場、美術館の魅力や近くでランチや休憩ができるカフェなどを紹介したいと思います。

施設情報

山梨県立美術館 [web]

住所 : 山梨県甲府市貢川1−4−27[地図を見る]

電話番号 : 055−228−3322

開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)/  休館日 : 月曜、祝日の翌日、年末年始他

料金 : 常設コレクション展 大人520円、大学生220円、高校生以下の児童生徒、65歳以上の方(特別展は県内在住者のみ)、障害者手帳持参者と介護者一名は無料。

特別展は別途料金がかかります。

県立美術館 料金()は20名以上の団体料金、前売券、県内宿泊者割引(美術館ホームページより)

行き方、アクセス

山梨県立美術館の難点は「アクセス」です。

最寄駅は一応JR中央本線の甲府駅になります。ただ、駅から徒歩で行く場合は1時間ほどかかるので、散歩がてら歩いていってもいいですが、基本的にはバスやタクシーなどの利用をおすすめします。

甲府駅から美術館までは車でだいたい15分くらいで到着します。

バスの場合、甲府駅南口にあるバスターミナルの1番乗り場から、御勅使みだい、竜王経由敷島営業所、大草経由韮崎駅、貢川くがわ団地、各行きのバスに乗り、「山梨県立美術館」で下車します。

甲府駅前のバス乗り場甲府駅からバスで山梨県立美術館に行く際の時刻表や路線図は山梨交通を参照下さい。

山梨の路線バスの乗り方は、中扉もしくは後扉が乗り口で、前扉は降り口専用。支払いは後払いで、現金で乗る場合は最初に整理券を受け取ります。

PASMOやSuicaといったICカードも使用できます。

駐車場

車で旅行に訪れているひとやレンタカーを使うひと、また山梨県民の方など、車で県立美術館に向かう場合、気になるのは「駐車場」だと思います。

山梨県立美術館には、美術館のすぐ近くに、乗用車345台、バス16台、身体障害者専用駐車場6台のスペースがある無料駐車場があります。

よほどの大型企画展で休日のピーク時でないかぎりは安心して駐車でき、また満杯の場合は臨時駐車場が開かれます。

山梨 美術館 駐車場 山梨 美術館 駐車場 山梨 美術館 駐車場山梨県立美術館 駐車場

その他、美術館内には無料のコインロッカーやバリアフリーのスロープがあり、車椅子やベビーカーの貸し出しなども行なっています。

施設の紹介

山梨県立美術館は、公園もある広い敷地内にあり、正面入り口のロビーから階段を上がると展示室になります。

入り口を入ってすぐのチケット売り場で購入し、展示室に向かいます。

山梨県立美術館 フロア

常設のミレー館

県立美術館の展示室は、常設のコレクション展Aのミレー館コレクション展Bのテーマ展示室コレクション展Cの萩原英雄記念室という三つの展示室と、特別展示室からなっています。

以下、それぞれの展示室の内容について紹介したいと思います。

コレクション展A ミレー館

まず、山梨県立美術館の看板でもあるコレクション展Aのミレー館では、第1室にジャン=フランソワ・ミレーの作品第2室にはバルビゾン派の画家の作品が展示されています。

深い赤色の壁のミレー館第1室には、美術館開館当時に購入された『種をまく人』や『夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い』など、ミレーの作品が10点展示されています。

山梨県立美術館ジャン=フランソワ・ミレー 『ポーリーヌ・V・オノの肖像』 1841-42年頃

山梨県立美術館ジャン=フランソワ・ミレー 『種をまく人』 1850年

ミレー館は、展示室全体にミレーの作品が飾られている圧巻の構成。深い色調、荘厳な雰囲気の静かな室内で、時間を忘れて一枚一枚に見入ってしまう素敵な空間になっています。

スタッフの方に伺うと、山梨県立美術館にはミレーの原画を油絵30点の他、パステル画、版画等約70点を所蔵し、季節によって入れ替えをしているとのことです。

次のミレー館第2室は、深い緑色の壁の展示室。

この部屋には、ミレー以外のクールベやドービニー、コローといったバルビゾン派の画家の作品が展示されています。

バルビゾン派とは、1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派である。フランスのバルビゾン村やその周辺に画家が滞在や居住し、自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いた。

出典 : Wikipedia「バルビゾン派」

バルビゾン村近くにあるフォンテーヌブローの森の自然や風景を描いた作品を鑑賞していくと、どこか山梨の風景を彷彿とさせるようにも思えます。

山梨県立美術館では、2018年の開館40周年を記念し、新たにミレーの油絵『角笛を吹く牛飼い』を購入しました。

この作品は、夕暮れどきに、牛飼いが角笛を吹いて放牧していた牛を集めようとしている情景を描いたもので、9月11日から山梨県立美術館において一般公開されています。

個人が長く所蔵していた『角笛を吹く牛飼い』、一般公開は約100年ぶりで、日本では初の公開とのこと。


コレクション展B テーマ展示室

コレクション展Bは、テーマ展示室になっています。

季節によってテーマが移り変わり、春は日本画、夏は現代美術、秋は版画、冬は洋画を中心に展示されます。

掛け軸、屏風、襖など絵画以外のかたちの日本画を観ていくと、谷文晁、野口小蘋など教科書で見たことのある名前も目に入ります。

その他、横山大観や川崎小虎の作品も並ぶなど、山梨県立美術館では日本画も多く所蔵しています。

コレクション展C 萩原英雄記念室

美術館のコレクション展Cは、山梨県甲府市出身の作家、萩原英雄記念室です。

萩原英雄は、戦後日本を代表する版画家で、萩原英雄の作品や収集品が寄贈され、記念室として開室。この展示室では、『三十六富士』『大富士』など、有名な富士山のシリーズなど季節により展示替えを行っています。

以上、山梨県立美術館にある三つの展示室の紹介でした。

所要時間は1時間〜1時間半程度。ただ、特別展や文学館も含め全て観覧するとなるともう少し時間はかかります。

甲府駅から少し離れた穴場ということもあり、混雑具合はそれほどでもなく、よほど目玉の特別展でないかぎりは土日祝日など休日でも待ち時間なしで堪能できるでしょう。

芸術の森公園

山梨県立美術館の外には、芸術の森公園があり、随所にロダンやヘンリー・ムーアの彫刻や岡本太郎のオブジェが配置され、バラ園や日本庭園、牡丹園などの庭園も広がります。

美術館外の庭園

公園内からは、富士山や八ヶ岳、南アルプスなどの壮大な山々も望むことができ、静かな公園は春夏秋冬それぞれの風情が堪能できます。

山梨県立美術館の園内からみる富士山

壮大な山々がぐるりと囲む

広場には、不思議なりんごのオブジェ。これは県立美術館の30周年を記念し、作成された甲府市出身の芸術家、佐藤正明氏の作品で、題名は『ザ ビッグ・アップルNo.45』。

数多くの穴は情報の発信と受信を表現し、山梨の世界に発信する象徴に、という意味が込められています。

山梨県立文学館

山梨県立文学館山梨県立美術館に隣接する県立文学館は、1989年に開館し、樋口一葉や芥川龍之介、井伏鱒二、太宰治、深沢七郎など山梨にゆかりの作家の資料が展示してあります。

常設展だけでなく、ユニークな企画展も県立文学館の魅力です(参照 : 宮沢賢治の手紙と信仰〜山梨県立文学館の宮沢賢治展に行った感想〜)。

山梨県立文学館 県立文学館

文学館の展示室内では写真撮影や鉛筆以外の筆記用具の使用は禁止となっているので注意しましょう。

施設情報

山梨県立文学館 [ web ]

開館時間 : 9:00~17:00(入館は16:30まで)/  休館日 : 月曜日、祝日の翌日、年末年始他

観覧料 : 常設展 大人320円 大学生210円 高校生以下の児童生徒、65歳以上の方(特別展は県内在住者のみ)、障害者手帳持参者と介護者1名は無料

お土産

旅行と言ったらお土産も忘れずに。ここでは県立美術館近くでお土産を購入できる場所を紹介したいと思います。


ミュージアムショップ

ミュージアムショップ美術館内のミュージアムショップ

山梨県立美術館を訪れた際にお土産が買える場所としては、特別展や常設展関連グッズ、美術関連書籍、山梨県特産品を揃えたミュージアムショップがおすすめです。

ミュージアムショップには、美術館のチケットがなくても入れますし、遠方からの発送も可能です。

店舗情報

ミュージアムショップ[web

営業時間 : 9:00〜17:00 *美術館休館日は休業。

電話番号:055−228ー3322


ミュージアムショップ(文学館)

文学館、お土産文学館内のミュージアムショップ

県立文学館でも、常設展や企画展に関連するグッズや書籍などの資料が購入できるショップが館内にあり、観覧チケットがなくても利用できます。

文学館のお土産

営業時間 : 9:30〜16:20(休館日は休業)

その他、美術館から徒歩で行ける場所でお土産が購入できるお店では、天然石を使った宝石やアクセサリーを扱う(ゆったりとしたカフェも併設)「クリスタルミュージアム」や、信玄餅で有名な「桔梗屋(美術館通り店)」、山梨県産の有機野菜などを販売している「有機村」などが近くにあります。

周辺のカフェ・レストラン

最後に、絵を鑑賞したあとのひとときとして、山梨県立美術館近辺でランチやほっと一息できるカフェ、食事処などを紹介したいと思います。

Art Archives(アート・アーカイブス)

美術館内には、座席数約70席でランチや軽食が楽しめるカフェレストランの「Art Archives(アート・アーカイブス)」が併設されています。


店舗情報

Art Archives[web]

営業時間 : 9:30〜17:00(お食事は11:00~、L.O.は16:30)*美術館休館日は休業。

電話番号:055−232−3855


手作りケーキ工房 宙(sora)

手作りケーキ工房 宙

県立美術館から徒歩2分くらいの場所に、「宙 sora」さんというおしゃれな手作りケーキ工房があります。

ご夫婦で始めたと言うケーキ屋さん。手作りのケーキに、イートインのスペースもあります。

メニュー画像 : 宙 sora のドリンクメニュー

ショートケーキやガトーショコラ、チョコバナナタルトといった様々なケーキがあり、乳製品を使わないケーキなどアレルギー対応の注文も受け付けてくれます。

店舗情報

手作りケーキ工房 宙(sora)[web]

住所 : 山梨県甲斐市富竹新田573−1[地図を見る

電話番号 : 055−226−0231

営業時間 : 11:30〜18:00 日曜日:11:30〜15:00
(但し、ケーキがなくなり次第閉店の場合あり)

定休日:毎週月曜・火曜

 

甲州ほうとう 小作

ランチにほうとう小作甲州ほうとう小作

山梨県の郷土料理と言ったら甲州名物ほうとう。県立美術館のすぐ目の前には、ほうとうの有名チェーン店である小作があります。

添加物や保存料を使用しないもっちりとした麺と、秘伝のダシと味噌が魅力です。

座席数は150席で、駐車場は8台が止められるスペースがあります。

店舗情報

ほうとう 小作[web]

住所 : 甲府市貢川1−3−15[地図を見る]

営業時間 : 11:00〜21:00(L.O.は20:30)

営業日 : 年中無休

 

以上、甲府駅から少し離れた場所にある観光スポット「山梨県立美術館」の詳細でした。

ABOUT ME
なえ
山梨生まれ山梨育ちのおばちゃん(おばあちゃん)。セカンドライフ。地元山梨の色々な場所を巡りながら、美術館の感想やおすすめの情報、雑学などをブログに書いていきたいと思います。