Yamanashi / Japan

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山梨のおすすめ

昇仙峡の生はちみつ

昇仙峡の生はちみつ

画像 : 昇仙峡森の駅 生はちみつ 90g

山梨県のお土産と言ったら定番は信玄餅。しかし、昇仙峡の森の駅で販売している生はちみつも、地元民としては是非おすすめしたい甲府のお土産の一つです。

今回は、この昇仙峡森の駅にある山梨県産の天然生はちみつについて紹介したいと思います。

昇仙峡の森の駅影絵の森美術館隣 森の駅

昇仙峡や、影絵の森美術館については以前紹介しましたが、この辺りは、四季折々の自然の景観を味わうことのできる渓谷と、その渓谷沿いにある影絵が専門の美術館が人気の観光スポットです。

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甲府の観光名所と言えば、昇仙峡が一番に挙げられることも多く、影絵の森美術館には、お土産物屋さんや食事処が入っている「森の駅」という建物が隣接し、この森の駅で山梨県産の生はちみつも扱っています。

このはちみつは、影絵の森美術館が提携する甲府市内の養蜂場を拠点に採蜜している逸品で、無添加、無加工の天然の生はちみつとなっています(加熱処理をほどこしていないはちみつということから、市販のはちみつと区別し、「生はちみつ」とあります)。

熱を加えないことによって、はちみつに含まれる酵素やビタミンも壊れず栄養価も豊富。また、花本来の香りを楽しむこともできます。

森の駅の生はちみつの花の種類は、百花蜜やアカシアといった定番のもの以外に、季節限定として、桜や栗といった珍しいはちみつもあり、もちろんすべてが山梨県産となっています。

桜や栗はちょうどシーズンではなく、私が訪れた時期に置いてあったのは百花蜜とアカシアの二種類でしたが、小瓶に詰められたはちみつは、どれもきれいなべっ甲色。陽にかざすときらりと反射するのではないかと感じられるほど濁りがなく透明で、その純度が伝わってきます。

試食してみると、百花蜜もアカシアも爽やかな甘味で、すっきりと美味しく、どちらもはちみつ独特の癖がなく、どんな料理にも合うでしょう。

桜や栗のはちみつは季節限定で数も少ないことから、すぐに売り切れてしまうようです。桜のはちみつは5月頃、栗のはちみつは10月頃に購入が可能とのことですが、一応、お店に確認してから訪れたほうがよいかもしれません。

また、同じアカシアでも、その年、その一つ一つの瓶ごとによっても味が変わるようで、まさに天然そのものの面白さが詰まっています。

昇仙峡の森の駅にあるはちみつ工房。はちみつ工房

店内には、はちみつの採取の様子がわかるように巣箱や分離機が展示してあり、スタッフの方に声をかけると詳しく解説してくれます。

ところで、そもそも一体なぜ山梨ではちみつなのでしょうか。

どうやら、山梨では良質なはちみつが採れるそうで、その理由として、山梨県独特の自然環境が影響しているとのこと。

たとえば、山梨は富士山や南アルプスなどに囲まれた盆地で、「天然の水がめ」と言われるほど水資源が豊富であること。全国でも有数の日照時間の長さで晴天が多いこと。また、瑞々しい果実を育む昼夜の寒暖差といった山梨の自然環境が、花々やミツバチの活動に適し、美味しいはちみつができるそうです。

採取時期は、毎年4月から9月くらいまでと時期が限られ、その年によって採れる量も違いますが、だいたい翌年の3月くらいで商品は完売となるそうです。

昇仙峡の生はちみつ巣箱や分離機

森の駅では、分離機のなかを見たいというお客さんの要望に応え、なかの仕組みがよくわかる透明の分離機を特注し、スタッフさんがその分離機を使って採蜜の仕方も説明してくれるので、子供連れで行っても食育になると思います。

巣箱から巣枠を外し、分離機にかけ、遠心力を利用して蜜を絞る工程が一目瞭然です。

一枚の枠にミツバチがおよそ2000匹。一つの巣箱に9枚の枠が入るので、巣箱一つで約20000匹のミツバチが蜜を集めてくれるそうです。

若いスタッフさんの「今年初めて栗のはちみつが採取できました」という嬉しそうな表情で語られるお話もとても面白く、色々と質問しながら思わず聞き入ってしまいます。

特に興味深かったのは、働き蜂のなかにも、2割くらいは怠け者がいるらしいということ。ミツバチは攻撃しなければ絶対刺さないということ。また、人間にとって危険なスズメバチはミツバチにとっても天敵で、巣箱のなかに入り込む小型のスズメバチには注意しているそうです。

話を聞いているうちに、ミツバチが段々と愛おしくなってくるから不思議です。

昇仙峡の生はちみつ左側が巣枠 特注の透明な分離機


店内では、山梨県産の生はちみつを使ったオリジナルのドロップやクッキー、かりんとうなどのお菓子に、はちみつレモンやゆずはちみつなどの飲み物も販売しています。

森の駅では、このはちみつ事業を始めて、まだ5年ほどのようですが、スタッフさんは若い青年が多く、皆とても熱心に取り組んでいる様子が伝わってきます。

自分たちが採取している良質な生はちみつをなんとか美味しく提供したいと、商品も色々と工夫しているようです。

私も家に帰り、さっそくはちみつと、田舎からもらった無農薬のゆずで、“ゆずはちみつ”を作ってみました。毎年田舎からゆずが届くと今までは砂糖を使うことも多かったのですが、今年は生はちみつを使ってみることに。

作り方は簡単で、ゆずを薄切りにし、はちみつに漬け込んで完成です。

ゆずはちみつ生はちみつとゆずで作ってみました

ゆずはちみつは、そのまま食べるのもよいでしょうし、パンにつけてマーマレードのようにして食べるのもよいでしょう。

我が家では、お湯を注いでゆず湯にして飲んでいます。自然の甘さが、ゆず特有の風味と優しく溶け合い、体も心もホッと和みます。

昇仙峡の生はちみつとゆず湯ゆず湯

以上、山梨の一風変わったお土産に昇仙峡の生はちみつの紹介でした。

施設情報

森の駅昇仙峡〔web

住所:山梨県甲府市高成町1035−2〔地図を見る

年中無休 9時〜17時

※はちみつはHPからネット通販で購入できます

ABOUT ME
なえ
山梨生まれ山梨育ちのおばちゃん(おばあちゃん)。セカンドライフ。地元山梨の色々な場所を巡りながら、美術館の感想やおすすめの情報、雑学などをブログに書いていきたいと思います。