〈花見の名所〉勝沼ぶどう郷駅の甚六桜公園〜桜の写真や行き方、駐車場など〜
JR中央本線を東京から甲府方面に進み、大月を過ぎ笹子トンネルを抜けると、一気に視界が開ける駅があります。
そこが「勝沼ぶどう郷駅」です。
高台にある駅なので、日中は甲府盆地や南アルプスの山々の眺望がよく、夜は宝石を散りばめたような美しい夜景が広がります。
もちろん夏から秋にかけてのぶどうの季節もおすすめなのですが、桜が咲く春もまた見ごたえのある季節です。
というのも、線路脇に約600本の桜があり、毎年春になると一斉に咲き誇り、電車の中からも心踊る風景を見せてくれます。
駅前広場は「甚六桜公園」として整備されていて、市民の憩いの場になっています。
この「甚六桜」という名前は、桜を育てている地元後継者の集まりの「甚六会」に由来するようです。
駅の左手を行くと、電気機関車が置かれ、奥にはあずま屋もあって、のんびり甲府盆地を眺めることができます。
駅の右手を行くと、線路に沿って遊歩道が整備されています。かつて使われていた鉄橋があり、橋に枝垂れかかるように咲く桜は見事です。
旧国鉄時代の「勝沼駅」は、かつてスイッチバックがあった場所でもあり、年配者にとっては懐かしい場所でもあります。スイッチバックとは、険しい登り坂を、方向転換しながらジグザグに進行する鉄道のことで、中央本線の勝沼駅は1968年に廃止されました。
今では甲府 ー 新宿間は特急で1時間30分ほどで着きますが、スイッチバックの場所がほかにも何ヶ所かあり、当時は3時間以上かけてやっと到着しました。
公園にはかつての勝沼駅の駅表示やホームがあり、往時の面影を懐かしむことができます。
タイミングが合うと、すぐ上の現在の線路を列車が走るのが見え、桜と電車のコラボも楽しめます。特に、花びらが散り始めた頃、桜吹雪が舞うなか「あずさ」が走り抜ける様は圧巻です。
駅の隣に無料駐車場がありますが、年々観光客も増えてきているので、桜の時期には臨時駐車場が用意されます。
平日はそれほどでもありませんが、土日はかなりの混雑が予想されるので、駐車場に止められない場合を考え、電車を利用したほうがよいかもしれません。
甚六桜公園への行き方
電車:JR中央本線勝沼ぶどう郷駅すぐ(新宿から特急で約1時間30分。ただし特急は3月から11月までの一部列車が停車するのみ、要確認)
車:中央道勝沼ICから約7分
※勝沼ICからは、周囲に葡萄畑がある舗装した道路を盆地の縁を進む感じで駅に向かうと、すぐに到着します。
駐車場
無料 30台くらい
※桜の時期は、近くのJAフルーツ山梨の駐車場を開放しています。
※混雑するときは、「勝沼ぶどうの丘」をまず見学し、徒歩で散策がてら駅に向かうのもおすすめです。
近くのスポット
勝沼ぶどうの丘
甚六桜公園から目の前に見える丘は「勝沼ぶどうの丘」と言い、駅からは徒歩15分ほど(ただし高低差はかなりあります)の場所にあります。
勝沼ぶどうの丘には、宿泊施設や日帰り温泉、地元の食材が味わえるワインレストラン、200種類のワインが試飲できる(有料)ワインカーブ、小さな美術館などがあり、山梨の観光が一度に堪能できる場所です。